ホップについて
ビールのキャラクターを特徴つけるのに欠かせないホップ。今回はホップについてトップページの「ビールを特徴つけるホップ」では触れていないポイントも少し深く調べてみました。
■ホップの役割
・ビールに苦味をつける
・ビールに芳香(アロマ)をもたらす
・防腐作用により雑菌繁殖を抑制する
・ビール特有の泡の形成や泡持ちを良くする
・ビールを清澄化する
■ホップのアロマ成分について
・ホップのアロマ成分は「ルプリン」の中にあるホップ精油でホップ全体量の0.5%〜2.0%と非常に少量しか含まれていない。
・ホップ精油は「ミルセン」「フムレン」「カリオフィレン」などの化学物質で構成されている。
・ホップのアロマ成分は、苦味成分と異なり煮沸中に揮発してしまうため、アロマホップは煮沸終了間際やワールプール時、
発酵時などに投入されることが多い。
■ホップ投入のタイミングと効果
ホップ投入 | 煮沸開始時 | 30分後 | 煮沸終了時 | ワールプール | 発酵開始時 | 発酵3日目 | 発酵終了後 |
麦汁温度 | 100℃ | 100℃ | 100℃ | 70℃ | 20℃ | 20℃ | 20℃ |
苦味 | ◎ | ○ | △ | ✖️ | ✖️ | ✖️ | ✖️ |
アロマ | ✖️ | △ | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
濁り | クリア | クリア | クリア | クリア | 濁りやすい | 濁りやすい | 濁りやすい |
・ホップに含まれるアルファ酸は70℃以上になるとイソ化が進みイソアルファ酸となり苦味が麦汁に溶け出す
・発酵中や発酵終了後に香りを強くつけるためにホップを投入することも多い。
・特に発酵終了後にホップを投入しホップアロマをつけることを「ドライホッピング」という。
・更に強い香りをつけるためにドライホッピングを2回行う「ダブルドライホッピング(DDH)」もある。